概要
第1分科会では,教育工学,教育心理学や教育方法学など専門領域の教員が,テーマ「コロナ禍が大学教育に与えるインパクト」について,日韓両国の実情を例に挙げながら議論を交わした。分科会は,両大学からの参加者の自己紹介と所属講座の紹介(約30分),京都大学側からの話題提供(田口真奈先生,約15分),自由討論(約45分)の順に行われた。
分科会の内容
まず,京都大学の田口真奈先生が代表として,”The ICT Use of Faculty in Japan Before and After Covid-19” をトピックに,新型コロナウイルス感染拡大前後の日本の大学におけるオンライン教育の実施状況を紹介した上で,本分科会のトピックを提供する意図について説明した。
このトピックについて,ソウル国立大学側から,韓国の大学においてコロナ禍前後のオンライン授業の取り組み,遠隔教育の推進状況および,人工知能(AI)との融合教育について情報を共有があった。特に,AIによって大学教育がどのように変わるのかについて,両大学の教員は,日本と韓国で行われているAI融合教育の特徴や成果を挙げ,両大学間で今後AI融合教育に関する研究協力を行うことに関心を示した。
おわりに
以上のように,本分科会では両大学の教員が,日本と韓国の大学においてコロナ禍の前後でどのようにICTを大学教育に活用したか情報共有を行った。また同時に,高等教育を含む各教育段階でのAI活用を展望した。両大学は各々,今回の交流会をきっかけとして,今後もAI教育をはじめとする多様な研究分野でより連携を強化していくことに合意した。