支援モデル3では、「次世代教育」をキーワードに、師弟関係、伝統文化などの側面から、教育文化を探究していきます。
事業内容
支援モデル3は、教育の概念を最大限に拡張して「日本型教育支援」の可能性を探っている。空間的には狭義「学校教育」を超えて社会教育や教養主義まで含めた広義「教育文化」を扱い、時間的には「江戸」以降の近代全般をとらえる長い射程の歴史的視座を共有している。以下の個別研究テーマは、日本型教育文化の研究として大きく三つのグループにまとめることが可能である。
まず日本型「近代」教育の歴史的考察を中心とする「日本教育文化における「江戸」―「伝統」の活用・誤用・悪用の事件簿」(VAN STEENPAAL, Niels)、「『日本型』リスペクタビリティの創出」(竹内里欧)、「合格体験記のメディア文化史」(佐藤卓己)。ついで日本型「公共」教育の空間性を問い直す「日本型教育モデル」の基底―「日本の学校」の成立とゆらぎ」(石井英真)、「現代日本における『大きな』文化政策学の構築に向けて」(佐野真由子)、「戦後日本の読書環境―公立図書館と貸本屋の比較から」(福井祐介)。そして、日本型「次世代」教育を視野にいれた「ジェネレイショナルサイクルの視点から見たライフサイクル研究」(西平直)、「「日本型」心理療法の教育と訓練」(田中康裕)、「日本の精神分析におけるスーパービジョンと教育分析の歴史」(西見奈子)である。
各研究はゆるやかな連携をとりながら、日本型教育文化支援モデルの強度と持続性を検討している。